あなたの前世は何?

よく「あなたの前世は、どこどこで○○をしていた」と聞きますよね。そして大抵は「人間」の生活を述べます。

しかし本当の前世には、必ず「六道輪廻」の生命形態が出てくるものです。

生命は六道を輪廻しています。
六道輪廻とは、

神、人間、阿修羅、餓鬼、動物、地獄

この6つをいいます。

六道輪廻とは、「生命の形態」でもあります。実は全て、リアルに存在する生命なのです。

心の状態とか、境涯とかではなく、実在している生命なのです。本当に存在しているのですね。

ですので六道輪廻とは、この6つの生命の形態をグルグルと輪廻しているわけです。

人間は死後、人間に生まれ変わるという保証はなく、生前の行い(業)によって、六道のいずれかに必ず行きます。ノンストップです。死後、すぐに別の生命に転生します。

幽霊のようにさまよっていることはありません。すぐに別の生命に転生していきます。輪廻とは決して止まることの無い生命の循環になります。

ですから、あなたの前世は、神、人間、阿修羅、餓鬼、動物、地獄のいずれかの可能性があるのですね。決して「人間」だけではないのです。

したがって前世を透視する話しを聞いた場合、必ず六道輪廻の形態が出てくるのが本当です。もしも人間の時代の話ししか出ていない場合は不正確です。あるいは妄想や空想の可能性があります。

仏教の修行には「宿命通」と言って、前世を見通せるようになる修行があります。これを実際に体得した方の話しを聞きますと、前世は人間の時代だけでなく、動物(虫)、地獄、餓鬼、神、人間、といった生命であった時代をも見ることがあるようです。

前世が、海岸にうごめくフナムシだったという方もいます。これは妄想ではなく、実際に修行をして前世を見ている僧侶の話です。地獄に墜ちて40億年以上もただ「熱い熱い」と苦しみ続けた前世を見た方もいます。

リアルな前世とは、こういうものです。必ず六道輪廻を回っていることを発見し気付くようです。

仏教は体験主義であり、お釈迦さまだけでなく、その弟子達も追体験したものであることは、すでに述べています。

前世もそうです。

そうして本当に前世を見れば、過去世において人間だけでなく、動物や虫であったり、餓鬼であったり、時には梵天という神であったり、様々な生命の形態であったことが分かるようです。

ですから、よく「前世を見た」という話しなどもありますが、この体験が全て人間であるなら、眉唾の可能性が高くなります。

また先述の通り「霊」と言われる存在はありません。霊とは、六道輪廻にある生命を通俗的にとらえた表現になります。

次回、霊と六道輪廻との関係について説明しましょう。